7月コラム

『時間軸で変わる』

 

 今年はこれまでにない短い梅雨でした。

毎年、いつまで続くの?とジメジメした天気ですが、雨の日は数日だった今年。逆に水不足などが心配になります。

雨が続くと晴れてほしいが、いつもと違うと不安になる。

心配事がいくらでもわき出てくるのが人間なのかもしれません。

 

 そんな、梅雨明けと同時に感じた夏の匂い。

夏の匂いとは、熱気の中に感じる湿気の匂いというのが私の精一杯の表現です。

 

数日でガラッと変わった風の匂い。

そんな夏の匂いを感じると、「そろそろだな」とカブトムシを思い出します。

 

子どもの頃、大好きだった虫取り。

虫の中でもカブトムシは別格で「飼ってる」というだけで、鼻が高かった記憶があります。

ましてや、自分で捕まえた。となると、「どこで?どこで?!」と話題の中心でした。

 

そんな男子にとっては憧れの、カブトムシ。

私も例外なく、のめり込んだうちの一人です。

 

全力を尽くしていると、捕まえるコツを掴めるようになり、カブトムシがいるか、匂いでわかるようになります。

 

真っ暗な森の中を懐中電灯一つで歩くのですが、近くにいると、ふっとカブトムシの匂いを感じるのです。

 

暗闇の中、ライトを照らして、黒光りするカブトムシを見つけた時のワクワクとドキドキは体の奥から湧き上がってくる何とも言えないエネルギーでした。

お父さん方には共感いただけるのではないでしょうか。

 

 でも、最初から匂いを感じて見つけることができたわけではありません。

何度も何度も森に通っているうちに、感じた匂いと、カブトムシがいるかいないか、が結びついて「カブトムシの匂い」だと認識できるようなる。

 

どんなことも同じで、経験(失敗)を重ねる中で、情報(知識)が溜まっていき成功につながるのだと思います。

 

「失敗は成功のもと」なんて言われますが、私を含め、多くの人が失敗しないようにと行動しています。

 

極度に失敗を避けていると、どんどん消極的になってしまい、結果的に、できるはずのこともできず、成功から離れて行ってしまいます。

 

 昔、先輩に「あなたは失敗を失敗で終わらせるからダメなのよ」と言われたことがあり、今も心に残っています。

 

「失敗から学んで、次に活かしなさい」ということだったのだのですが、当時の私は「失敗は失敗やん」と、当時は納得できずにいました。

 

なぜか?

 

それは、見ている時間軸が違ったからだと思います。

 

長い時間軸で見れば、「失敗を活かせば失敗ではない」となるのですが、その出来事、場面だけを見ていると失敗と認識してしまう。

 

昔は、一つの出来事ずつ、判断していた私ですが、最近は人生という時間軸で物事をみると『失敗』なんて一つも存在しない。

と思うようになりました。

 

成功を経験したがゆえに、のちに大きな失敗につながあったり、その逆もあります。

 

これまで経験してきたこと全てが、今の自分の考え方や行動のもととなり、今の自分がいる。

過去の全てで自分ができているということです。

 

また、違った視点で見ると
人気の漫画やドラマにも必ず失敗や敗北、挫折がつきものです。

 

『鬼滅の刃』や『one-piece』では、主人公が敗北(失敗)や挫折を重ね、それを乗り越え、強くなっていく。

 

初めから強い主人公で、100戦100勝だったり、終始ずっと幸せな主人公のドラマに面白さを感じることは無いはずです。

 

失敗や困難に、どう立ち向かい、対処するのか?

 

そこに面白さがあり、その過程から物語がうまれるのだと思います。

 

『失敗があるから面白い』

そう思うと、失敗が失敗だと思わなくなりますね。

まさに、『失敗は成功のもと』です。

 

 

 最後に、ここ最近の私の失敗を書いておきます。

数年前から英語の勉強をしていて、先日、英検準1級を受けたところ、見事に落ちました。

勉強不足と、勉強の仕方が悪かった為に不合格だったということです。

 

ここで、やめてしまえば失敗かもしれませんが、次に活かして、今度、合格できれば一つの物語になるし、むしろ、面白さが増すと思っています。

 

我々大人が、失敗を楽しみ次につなげていく姿を見せることが、子ども達の意識を変えるのではないでしょうか。

 

 

舟木将人

 

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