2月コラム

『どんなことも繋がっている』

 

 

 先日、小学5年生の時に使っていた、連絡帳兼、宿題ノート 『毎日ノート』 というのが出てきました。

こういった類のものは、ほとんど捨ててしまっているのですが、引っ越しの際に、これは置いておこうと取っておいた記憶があります。

 

パラパラと見ていくと、自分がどんな子 だったのか分かります。

まず、表紙はボロボロで、なぜか四角い穴が無数にあいていたり、カッターで切られた形跡があります。

そして、明らかにノートの厚さが薄い。

表紙に30枚と書かれているのですが、20枚ほどしかありません。

ちぎって何かに使っていたのでしょう。

肝心の内容は、、、想像に難くありません。

5年生になってからの数日は丁寧に書かれているのですが、だんだん自分流にアレンジされていき『漢字ドリル』と書かなければいけないところを『かんド』と書いてあったりします。

 

先生からのコメントは

・マスの中に、ちゃんと書きましょう
・連絡事項はこれ以外にもあったよね?
・漢字の練習にもなるので黒板通りに書きましょう

と何度も書かれていました。

 

驚いたのは、宿題をしたくなかったのか、連絡欄に「宿題してもしなくてもどっちでもいい」と書いてありました。

完全に捏造です。

 

一番ひどいのは毎日書く日記の宿題


①今日はダイエーにおかしをかいに行った。あしたはえんそくなので行きました。(終)

②今日、奈良の大ぶつさまを見にいった。たのしかったです。(終)

③今日まちがえておべん当を学校に持っていった。こんどからまちがえないようにする。(終)
 

全て、2行以内、、、とても小学5年生の書く文章とは思えません。

そんな日記ですが、読み進めていくと当時、熱中していた 釣り や ミニ四駆、自然遊び に関しては、細かく詳細が書いてあったり、中には絵まで描いてあります。

 

2行の日記は、“やらないといけないからやった。
好きな事に関する日記は、“伝えたいから書いた。

 

その歴然たる差に笑ってしまいました。

 

 

 私は、これまでずっと文章もを書くのが嫌いで、書く事も話すことも『苦手』だと思っていました。

 

ある日、祖母に高級ホテルのバイキングに連れていってもらいました。

そのことを宿題の日記に書いたのですが、書き終えてから母に「こういうことは書かない方がいいのよ、自慢だと思われるかもしれないし、別のをことを書きなさい」と言われ、書き直しを命じられました。


今でこそ、我が子を思う母の気持ちはよくわかり、悪気なんて全く無いのですが、当時の私は、「せっかく、バイキングに行った時のことを書いたのに、何で別の事を書かなきゃいけないの」という気持ちしかありませんでした。

 

もしかすると、こういう経験の積み重ねが、本当に書きたい事や、表現したい事を表に出せなくしているのかもしれません。

 

つまり、「どう思われるか」を考えすぎる余り、本来のやりたい事と、実際にやっている事がズレてしまう。

その結果、「心がしんどくなり、毎日が辛い」という事になってしまう。

 

本当に伝えたい事や、やりたい事とズレた事をしていると、伝えることが嫌いになり、嫌いになるから、余計うまくできなくなる。

 

私も、人前で話す事や表現が 『苦手』 となっていた気がします。

 

奥ゆかしさが日本の良さ

何でもかんでも思ったことを言って、好きな事をやればいいのではない

 

これらも、正しいと思います。

正直、何が良いのかは分かりません。

 

ただ、自分は

「思ったことをそのまま書こう」

正直、怖かったし不安もありましたが2年前にそう決めました。

 

その後、「いつも楽しみに読んでます」 「今月のコラム良かったです」 「温かい気持ちになりました」 と声をかけていただくことで、「思ったことを書いても良いのかな」 「自分の感じていることを表現してもいいのかな」と思えるようになっていきました。

 

 そうやって発信を続けていると数か月前、奇跡のようなご縁が生まれました。

コラムを見てくださった出版社の方が、声をかけてくださり、3月に出版が決まりました。

 

たったの、2行しか日記を書けなかった私が本を出すことになったのです。

 

勇気をふり絞り、一歩踏み出したことから、コラムが始まりました。

それを読んでくださり、勇気を出して感想を伝えて下さった方のおかげでコラムを書き続けられました。

その結果、出版社の人の目にとまり出版に至ったのです。

 

 ちょっとした勇気の積み重ね、たくさんの方にもらった言葉。

それらが重なり、エネルギーとなって行動に繋がりました。

 

そうやって小さな全ての事が繋がり、一つの物語『人生』ができていく。

 

自分でも「素敵な物語だな」と思います。

 

どんなことも繋がっている

 

 

すべて、関わってくださった皆様のおかげです

いつも、本当にありがとうございます。

 

 

 

 

舟木将人

 

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